2025.7.29 - 8.10
浜田泰介 Hamada taisuke
polkadot
35mm digital カラー
インクジェットプリント 20×24in. 20枚
はまだたいすけ・略歴 >>
いつまでたっても、写真の悩みは尽きない。
「何かを掴んだ!」と思ったのも束の間、それはいつの間にか手の中をスッと擦り抜けていってしまう。
不安と安堵が交互に訪れるモヤモヤの晴れない日々。
そんなとき、ふと思い出した。
ああそういえば、僕は「写真の日」に生まれたんだった。
日本写真協会が6月1日を「写真の日」と定めたのは、1841年6月1日に日本で初めて写真が撮影されたことに由来するらしい。
惜しいことに、その前日、5月31日は木村伊兵衛の命日だったりする。
せっかくだから、あと1日だけ長生きしてくれたらよかったのに!
閑話休題。
正直に言えば、もう写真やめちゃおうかな、なんて真剣に考えた日もあった。
けれどそんなとき「写真の日に生まれた」なんて大して意味の無いことが、不思議と僕の視線を前に向けさせたように思う。
そうした一進一退の状況の中で、気づいたいくつかのことを書き留めてみる。
自分にとって何が大切かは、誰も教えてくれないということ。
先人の教えは、その一つの形に過ぎないということ。
本当に大切なことを見極めるためには、より多くのことを見て、知って、そして深く考えなければならないということ。
そして、大切にすべきことは、ほんの少しでよいということ。
そうか、このモヤモヤもそんなに悪いものではなかったんだなぁ。
結局、今もこのモヤモヤは晴れないままだけど、「ほんの少しの大切なこと」が何なのかを考えながら、写真を選ぶことにした。
浜田泰介 |